犬猫・動物愛護ブログ            Animal Advocacy Blog

管理センターの設備改善で殺処分は減らせるか----池田こみち

環境省は、下記の共同通信配信の記事にあるように、動物管理センターの設備改善(冷暖房設備の拡充やスペースの拡大など)により、殺処分が減らせると思っているようだ。

 1億円も自治体に補助し、「従来の暗いイメージを一掃して飼い主に引き渡しの際に、最後まで飼い続けるための講習会開催の会場を整備する」と。

 動物愛護管理法のもと「犬及びねこの引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置」平成18年1月20日環境省告示第 26号、が定められており、収容された犬、猫は、各都道府県の定める条例や指針などに基づいて、一定期間の収容の後、殺処分される。

 原則は、「疾病にかかり、又は負傷した犬、ねこ等の動物及び動物の死体の収容に関する措置」ではあるものの実体的には、様々な都合で飼いきれなくなった犬、猫、ブリーダーが処分に困った犬、猫なども多く持ち込まれているのが実態である。

 殺処分を減らすために必要なことは施設を整備することではなく、持ち込まれる動物が減るような根本的な措置、対策を講じることであるはずだ。

 見せかけの対策で「暗いイメージ」を払拭することに1億円の補助金を投じることで喜ぶのは誰なのか。それだけの予算があれば、去勢手術の補助やNGOの支援などもっと有効な使い道があると思うのだが。

 もっとも、同法のもとでの動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示を行う動物取扱業者への規制を抜本的に見直すことがまずは先決であることは間違いない。


捨て犬猫施設の整備支援 環境省「新たな飼い主を」
東京新聞 2009年2月4日 09時13分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009020401000095.html

写真:管理センターに収容された犬=06年9月、島根県出雲市

 捨て犬や捨て猫などの収容施設を明るく広く改装し、ペットを探す人を呼び込もうと、環境省は4日までに、今春から全国の施設の拡充や整備支援に乗り出すことを決めた。

 施設を犬猫と飼い主の“出会いの場”とすることで、なるべく殺処分にせず、救いの手を差し伸べるのが狙い。環境省は2009年度予算案で支援策として1億円を計上した。

 施設は、飼い主が飼育できなくなるなどした犬猫や、飼い主不明などで保健所が捕獲した犬の受け皿となっているが、そのほとんどは最終的に処分されているのが実情。

 環境省によると、自治体による施設の新築や改築などにかかる費用を補助。保管スペースの拡大や冷暖房機器の配備で、従来の暗いイメージを一掃してもらい、飼い主に引き渡す際に「ペットを最期まで飼い続けるように」などと講習するための会場設置なども促す。

 06年度に各地の収容施設に引き取られた犬猫は約37万匹。新たな飼い主が見つかったのはうち1割で、約34万匹は殺処分された。(共同)
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# by teiichiaoyama | 2009-02-05 09:56 | 動物愛護

殺処分される犬猫を一匹でも減らすために  池田こみち

 昨年末、一年の仕事を終え、久しぶりにのんびりとCSを見ていたら、興味深い番組をやっていた。ナショナル・ジオグラフィックの特集で、闘犬として違法に飼育されていたピットブルをNGOが保護し、殺処分されるところをリハビリして里親に引き渡すまで面倒を見る、という番組だった。

 この話題はロサンゼルスタイムスなどメディアでも大きく取り上げられ、全米の注目を集めていたようだ。折しも、12月20日に武蔵工業大学(横浜キャンパス)で開催された環境行政改革フォーラムの研究発表会の中に、宮崎県における違法な動物の殺処分問題に対する問題提起「犬猫が虐殺される背景に天下り法人の利権」という発表があり、この問題に対する関心が高まっているときだっただけに、日本の実態との差が浮き彫りになって番組に引きつけられた。

○ロサンゼルスタイムスの記事
 
 今回取り上げた話題は、全米で有名なフットボールの選手が違法に闘犬用にピットブルを多数繁殖させ、虐待に近い扱いをしていたことが摘発されたことから始まる。

 40頭以上も保護されたが一部は生まれながらに闘犬として育てられていたため、人にはなれず、凶暴な性格であることから殺処分を余儀なくされたが、そのなかから22頭が動物愛護団体に引き取られ時間をかけて心身に受けた傷、トラウマを癒し、リハビリを受けながらその回復を見極め、最終的に里親に引き取られていく、というドキュメンタリーである。

 引き受けた団体はユタ州にある Best Friends Animal SocietyというNGO、その団体は全米30万人の会員が支える団体で、殺処分される犬猫を一匹でも減らすために日々活動している団体だ。

 1980年代には全米で年間1700万頭もの動物が殺処分される状況だったが、この団体がNo More Homeless Pets というキャンペーンを開始してからは劇的に殺処分される頭数が減少し、500万頭ほどにまでなったというのである。

 この団体の詳細については、以下のホームページをご覧いただきたいが、番組では22頭のピットブルのなかから4頭にスポットをあて、それぞれの立ち直りの道のりを時間をかけて追跡取材しているので見応えがあった。

 ピットブルといえば、見た目もちょっと怖いまさに闘犬を彷彿とされる犬だが、彼らの傷ついた心と体をスタッフの愛情あふれるケアーで立ち直らせ、ペットとしての資格検定を受けて里親にもらわれていく姿は実に感動的なものだった。

 獣医師、訓練を行うトレーナー、などのチームプレーはすばらしく、傷ついた動物への愛情に満ちていた。

○ベストフレンドのURL : 
○ピットブルリハビリプロジェクトの紹介URL: 
 
 こうした取り組みが全米の一般市民の寄付でまかなわれ、大きな成果を上げている点は大いに見習うべきである。日本にも心優しい動物愛護市民グループや個人は多いが、個人の善意や努力に依存しているケースが多く、組織、財政力、などすべてが脆弱なのは否めない。

 イギリスのRSPCA(The Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals http://www.rspca.org.uk/)という歴史のある動物愛護団体が大きな役割を果たしている。

 欧米でこうした活動が定着している背後には、動物愛護とはどうあるべきなのか、という根本的な考え方を社会の共通認識としてもっていること、そして、それを実現するための法制度、社会システムが構築されていることが日本との大きな違いであると思われる。

 日本における野生動物保護、ペットを含む動物愛護の実態をしっかりと見極めたうえで、参考となる欧米のシステムに学び、日本の現状を少しでも改善したいものである。その意味で今回の宮崎県のNGOからの問題提起、告発は私たち日本人一人一人に突きつけられた非常に重い問題として受け止めなければならないだろう。
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# by teiichiaoyama | 2009-02-05 04:29 | 動物愛護

犬猫の殺処分の実態 < 池田こみち>

 2008年11月、愛犬を「保健所に処分された」ことを逆恨みして元厚生労働省次官らを殺傷するという事件が起き、社会全体が慄然としたことは記憶に新しい。この事件を受けて、動物愛護管理法を所管する環境大臣(斉藤鉄夫氏)は次のように述べている。「犬や猫の殺処分はこの20年でずいぶん減ってきている。できるだけ飼い主が見つかって愛情を持って飼育されるよう努力をしてきている。今回の事件で(方針に)何ら躊躇や変更はない」と。

 環境省によると、1974年度(昭和49年度)に約120万匹だった犬猫の殺処分数は、2006年度(平成18年度)は約34万匹にまで減少しているので、仕事ぶりを評価して欲しいとでも言いたいのだろう。100万匹を超える殺処分はとんでもないが、34万匹は決して少ない数とは言えない。

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 みやざき市民オンブズマンは、犬猫の殺処分数を一定頭数維持することが宮崎県の動物管理センターの利権となっていることを指摘している。保護された犬猫の保護者が名乗り出ても返却されずに殺処分されたり、里親斡旋できそうな子犬を持ち込まれた翌日に殺処分するといった暴挙が続いている実態を見るにつけ、動物愛護後進国日本の実態がいかに酷いか、を思い知らされる。(告発状を参照のこと)

 現代の日本社会は、高齢化、少子化などとも相まってペットの数が増加し、空前のペットブームとなっている。犬や猫ばかりでなく、野生動物を含めて多くの動物が愛玩用に飼育されているのである。

その陰で、ブランド犬、ブランド猫などが高額でペットショップに並び、ブリーダーの数も増えている。高額で売れる間は、流行の犬種や猫は無理な繁殖が繰り返され、ひとたびブームが去ると今度は一転して「売れない商品」となって処分のために動物管理センターに持ち込まれることも多いという。

 今年になって、環境省は犬猫の殺処分数を2017年度(平成29年度)までに半減させることを目的に、2009年度から、飼い主のいない犬や猫を収容する施設(全国約400カ所)の新築や改修を後押しする事業を始めることを発表した。また、少し前には、マイクロチップを動物に埋め込んで保護施設に収容された際に、買い主が特定できるようにという対策も打ち出した。

 しかし、本質的な問題は解決されないまま、毎年、30万匹以上の犬や猫たちが殺処分されているのが実態だ。殺処分数が減らないのは受け入れ施設の老朽化や不足が原因ではないことを直視しなければならない。

 本気で殺処分される犬や猫を減らしたいのであれば、まず最初にやるべきことは、収容施設の新設や改修、マイクロチップの普及などではなく、ペットの販売規制やブリーダーの規制ではないだろうか。

 入り口の規制をせずに、出口のハードを整備しても無意味である。

人の心や体を癒してくれる犬や猫を商品としてペットショップで販売するのではなく、しっかりとした犬、猫の管理プログラムのもとで法的にも科学的にも倫理的にも適正な繁殖、譲渡、飼育を行い、必要とする人々に手渡していく必要がある。そのためには、子供から大人まで、動物愛護に対する教育が不可欠である。

 動物愛護先進国のイギリスでの取り組みに学ぶところも多い。

界動物保護協会(WSPA)は世界91ヶ国に400以上の加盟団体のネットワークを有する国際組織として、犬や猫の本来の管理のあり方について広く普及啓発活動を展開している。改めて犬や猫とどう付き合い、どう管理していくことが望ましいのか、この機会に学びたいものである。

WSPAの動物管理プログラムを紹介しているみやざき市民オンブズマン
のサイト http://www.miyazaki-ombuds2.org
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# by teiichiaoyama | 2009-02-04 17:31 | 動物愛護

はじめまして! 


 青山貞一と申します。

 私や仲間は「環境行政改革フォーラム」というメーリングリストで日夜、犬・猫など動物と人間の共生について議論しています。今後、そこにおける議論や私達がしていることをこのブログでご紹介していきたいと思っています。

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 よく行くカナダ・ノバスコシア州ハリファックス空港のナショナル・ジオグラフィック(National Geographic)・コーナーにあったチータの大きな写真を撮影したもの。群れずに孤高に生きるチータから私達は多くを学ばなければなりませんね。

a0118250_1355545.jpg チータの赤ちゃん。ウィーンに行く途中のオーストリア航空のB777で見た「DUMA」という題名の映画に出てきます。DUMAはスワヒリ語でチータのこと。大学のゼミではDUMAを学生に見せ、リポートを書かせています。
 物語では母親からはぐれた赤ちゃんチータが南アフリカで少年と一緒に生き、やがて野生に戻る。結構一人前の男の子の顔をしている!
 

a0118250_14425327.jpg  自宅で現在飼っているマリちゃん。ノラ出身。この写真は相当前のもので、今は19歳。人間で言えば90際以上とか。私の母は今年94歳、年を張り合っている(笑い)







a0118250_1453491.jpg 池田こみちさんが19年飼っていたチョリちゃん。ノラ出身ながら、何ともノーブル! 下はチョリちゃんと同時期池田さんが飼っていたウリちゃん。18歳でなくなりました

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  日本では動物愛護管理法という法律がありますが、その実態はと言えば、犬、猫の多くは自治体の職員によって「集められて、殺される」だけ、法律名称の動物愛護管理法は、名ばかりの状態になっていると言えます。

 もちろん、無責任の飼い主やブランド犬や猫を単なる営利目的で売るブリーダーにも間違いなく大きな問題があります。

 しかし、巨額の税金、公金を投入し、毎日、犬や猫を集めて強制収容し、貰い手もろくに探さずに、殺している日本のインチキな動物愛護行政をしっかりと監視しなければならいと考えます。

 私と同僚の池田こみちさん(環境総合研究所副所長)が長野県の環境審議会の委員だった頃、毎年数百頭ものクマやシカが捕獲され殺されていることに、大きな怒りを感じていました。増えたからと言って捕獲し、殺すだけの自然保護行政なんぞいらないと!

 このブログでは、私や仲間が犬・猫や熊始め動物について日々行っていること、議論していること、政策提言していること、刑事告発していることなどをブログ(論考)の形で公にすることにより、日々、行政や業者、それに無責任な人間の犠牲になっている動物を救済することにあります。
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# by teiichiaoyama | 2009-02-03 13:36 | 動物愛護



犬・猫など動物の虐待を監視し愛護するためのブログです!
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